11月16日(月)
早起きして、土日の2日間お借りしたTさんのマンションを片付け、戸締りを確認後、博多を出発します。 今日はシュガーロード後半部の佐賀~長崎まで、旧長崎街道のあちこちを巡る旅です。
佐賀まで高速で行くのもつまらないので、下道R385を通り、東背振トンネルを抜ける、行程約50km、約1時間半のドライブです。
まだ空いている市街地を抜け、西鉄天神大牟田線沿いに南下し、三宅一丁目で右折してR385 に入る。 後は道なりに那珂川沿いの山道を登り、そのまま山を越せば佐賀平野に着く予定。 しばらくは単調な道を直進、那珂川町を過ぎる辺りから道は細くなり、くねくねした山道になって来たが、道路も空いて来たのでワインディング道路を快適なスピードで進む。
だんだん山も急になって来ると、流石にヘアピンカーブが多くなり、ブラインドのカーブを対向車に気をつけながら慎重に曲がる。
やがて東背振有料道路の入口に入り、かなり長いトンネルを数分で抜けると出口の料金所だ。 すぐ左手のパッと開けた峠の駐車場でひと休みする。
広々と開けた佐賀平野の全景、その先は有明海、雄大な景色だ。
ひと休みして出発、この坂を下り吉野ヶ里遺跡を目印に進行、まだ朝の混雑で少々渋滞が残っている。 坂を下り切ったところに、あの吉野ヶ里遺跡があり興味をそそられるが、見学は次の機会にして、その先を右折して佐賀市方面に向う。
さて、シュガーロード後半の最初は、佐賀市だが、何と言っても佐賀銘菓は、丸ボーロ。 市内の丸ボーロ店にナビをセットし進むと、30分弱で目的地に到着。 しかし、どうやらここは佐賀のデパートの玉屋さんのビルらしい。 独立店ではなく、デパートの売り場に来た様なので、佐賀駅前の本店に進路を変更して行ってみると、駅前にはそれらしい建物はなく店の選定を間違えた様だ。
もう一度調べ直すと、丸ボーロは、元祖 鶴屋本店が一番有名なので、改めて行ってみる事にした。
数分後、ありました、ありました、ようやく鶴屋さんに到着です。
残念ながら、探すのに時間がかかり過ぎたので、今回は見学だけして、丸ボーロは買わずに、次の小城市に向います。
小城市はすぐ隣だと思っていたら、かなり北の唐津街道の方にあり、佐賀市内を抜けて30分位かかって到着、ここは小城羊羹では一番有名な村岡総本舗前だ。 この小城市内には、今でも約20軒の羊羹製造会社があるという全国的にも珍しい所で、昔から羊羹といえば小城という位有名なのも頷ける。
小城のほとんどの店では、外側が砂糖でシャリっと硬くなる、昔ながらの製法の「切り羊羹」(昔ようかん・断ち羊羹とも言われる)を作っており、この甘い砂糖の舌触りが長年の人気の秘密の様です。
村岡総本舗の前に、長く高い階段の参道がある須賀神社があります。
この辺りの清水地区は、元々清水観音や須賀神社の門前町として栄えており、小城羊羹もその参拝客のお土産として全国に広がって行った様です。
試食用の小さく切った色んな羊羹を食べ、バラエティ豊かな味にはビックリです。 流石に、厳選された材料で昔ながらの製法の羊羹は、その高価な値段だけの価値はあります。
おやつを頂いた後は、長崎に向います。
少し時間が掛かっているので、この後は高速道路を利用して、一気に長崎までノンストップで直行する事にして、ナビを旧長崎街道終点の蛍茶屋にセットして出発です。
ここから長崎自動車道の多久ICに行き、高速道路に乗ると、約1時間半で長崎芒塚ICに到着します。
蛍茶屋に行くには、少し回り道ですが、山をひとつ越えて旧長崎街道に合流し山を下りると、長崎市電の蛍茶屋駅に到着します。
この近くに料亭蛍茶屋跡があるのですが、今は石碑しか残っていません。 ここが旧長崎街道の終点(起点?)です。
蛍茶屋を後にして、この電車道を下って行く事にします。
急な坂道をしばらく行くと繁華街になり、長崎県庁に突き当たります。 この県庁の真裏にあるのが、あの「出島」です。
出島には、観光船の乗り場があるので、ちょっと寄ってみます。
目的は、あの軍艦島クルーズのチケット入手です。
観光船乗り場のチケット売り場で、今日のチケットがあるか聞いて見ると、既にすべて売り切れ。 他のクルーズ会社を紹介してもらいますが、やはり今日は全便売り切れです。
それではと、明日のチケットの空きを聞くと、全て売り切れ!
明日、キャンセル待ちで港で待っていれば、空席が出る可能性があるとの事ですが、今回は軍艦島には縁がなかったと諦める事にします。
軍艦島チケット売り切れなので、この近くの運河の岸にあるという、友人に教えて貰った秘密の場所を、探しに行く事にしました。
ありました! 昔の上海連絡船の線路跡 です。(^_^)
明治時代から戦前までは、運河の向こうの長崎駅方面から、こちらの出島の長崎港
当時、上海(日支)連絡船と鉄道で、東京ー上海を54時
もう、お昼をかなり回り、お腹が空いて来たので、出島ワーフの飲食店を覗きながら良い店を探します。
しかし、どこも海鮮丼風の観光客向けの料理を、テラス席で食べるスタイルの店ばかりで、高い割にありふれた料理の様です。
1軒だけ、カフェ兼洋食レストランがあるので入ってみます。
今日のランチ(飲物付)が、手頃な値段なので、注文して一息つきます。
出島でゆっくり休んだので、ホテルのチェックインする前に、坂本竜馬で有名な亀山社中を見に行く事にしました。
ネットで調べると、出島から東方向の山の斜面に、長崎湾に入ってくるオランダ船等の外国船が入港する様子が見える険しい坂の途中にある様です。 長崎は坂の街と言われており、特に目的地周辺の道路は狭く、駐車する場所も殆どなく、かなり離れた場所に2台駐車できるスペースがあるらしいのですが、とにかく出発します。
出島を後にして、先ほど通った市電の蛍茶屋駅の先を右折して、狭い道を登って行く、途中、亀山社中の案内板があり右折、恐ろしい程の急坂をゆっくり下りて、狭小な曲がりくねった道を慎重に通り抜けると、幸いにも狭い駐車場が空いており、何回か切り返してようやく駐車できました。
ここから、「竜馬の道」と書かれた階段を延々と下り、膝がガクガクになった頃、ようやく亀山社中の案内板が見つかり到着した。
山の斜面にある亀山社中記念館の案内人に出迎えられ、しばらく説明を聞きながら見学です。
近くにある風頭公園の案内板を撮った地図によると、坂本竜馬に関する名所は、高低差のある坂道のあちこちに散在しているので、すべて徒歩で回るのはかなり大変です。
亀山社中記念館から車を駐車した場所に戻るには、休み休み倍以上の時間が掛かり、最後の登りは汗だくで死にそう。
やはり、タクシー送迎が良い・・・。
ひと汗かいたら、ホテルのチェックイン時間を過ぎており、中華街の真ん中にある、バスターミナルホテルに向います。
山の狭い道を進み、右折して大回りして山を下り、市街地に入り、中華街に到着し駐車、チェックインです。
夕食までは、シャワーを浴びて、少し部屋で横になりひと休み。
少しウトウトして気が付くと、暗くなったので、中華街に夕食に出ます。
極彩色の派手な大門を潜り、中華街に入ると少々暗い、月曜日なので休んでいる店がかなり多く、大きな店しか開いていない様だ。
料理のサンプルケースを見ながら各店を回るが、この中華街で独りだけで、中華料理を食べるのは至難の業だ。
料理を皿単位で注文すると、最近は二皿を食べるのが限界だし、色んなモノが食べられるコース料理は二人前からしか注文できないので、なかなか適当な店が見つからない。
結局、今夜は飲茶の店で、色んな具の入った海鮮皿うどんに飲茶の夕食になってしまった。(^^)
食事を終え中華街を出て、腹ごなしに周辺を散策に出掛けます。
さて、今日のシュガーロードの締めくくりです。
ここ、長崎は砂糖が入って来た最初の街、代表的銘菓は、カステラです。 有名な福砂屋以外にも、沢山のカステラ屋があります。 ここ中華街の前にも、元亀堂本舗というカステラ屋があったので、覗いてみました。
ここもかなり旧いカステラ屋なのですが、店頭のお買い得品のケースに、焼き上がったカステラの形を切って整える時に出る、カステラの切れ端を売っていました。
切れ端を売っている店は、小規模の自家製造の店に限られる様ですが、昔からある「本日の切端」を、お客様はごく普通に買っています。
自宅で食べるには味は変わらないので充分です。 しかも安い。
カステラの切れ端、長さ30cm位のが2本で何と350円也、カットしたのは一袋250円という値段です。
仕事を終えて帰る途中に、家にお土産に買って帰るには最適ですね。
中華街の北東の繁華街方面にある、銅座(どうざ)に行ってみます。
月曜日は休みが多く、早仕舞いの店も多い様で、20時ラストオーダーでは、今から入る訳にはいきません。 少し外れに小さなカフェレストランがあるので、入ってみました。 スパークリングワインとおつまみを注文し、マスターとお話してると、やはり長崎でも米軍の兵士の来店が減少し、落とす金も少なくなり、主力の造船業の低迷で景気が悪く、外で飲む人が減ったそうだ。 やはり地方都市では同じ様な悩みを持っているのかな。
一杯だけ飲んで、外に出て大通りに出てみると、西浜町の停留所のベンチに誰か座ってサックスを吹いてます。 これです。
長崎の街は早仕舞い、店も閉まって来たので、そろそろホテルに帰って休む事にします。 それでは、オヤスミナサイ。