MTBリストア奮闘記

YosemiteComp.部品調達、次々に問題勃発


2011/10/18(火)  (2)チェインリング3枚、思ったより早く、17日に到着しました!

・・・と、自転車屋さんから電話、午前中に到着したので交換作業は夕方には終了予定との連絡がありました。
仕事や用事を済ませ、夕方、自転車屋さんに行くと、チェインリングとチェインが交換されています。 まずは交換はすんなりOKだったとの事で、若店長も今日はニコニコ笑顔で報告してくれました。

今迄のブラックからシルバーへの変更で、ちょっぴりイメージが変わりましたが、質感としては良い感じです。 
自転車屋さんの若店長も試走したらしく、YosemiteComp.の乗り味は非常にイイとの誉めてくれました。
もう夕方なので、今日は家まで乗って帰るだけにして、明日は変速機のセッティングと、試走で結果判定です。 
家まで約1km乗ってみても、以前よりスムーズで、期待出来そうです。 明日はキチンと調整後、注油してあげて、河原でのテストです。 家に帰り、取り敢えずは、取付け状態の写真を1枚。 
ねっ、なかなか良いでしょう。



さて、翌18日火曜日の朝、この秋一番の寒波で、気温12.5℃で寒く、いつもより出発を1時間延ばしました。 
今回は、チェインリングを交換したので、まずは、フロントの変速機の(ディレイラー)の取付け位置の再調整から始めます。 位置調整が終わり、スタンドの上でのテストでは変速の感触も良いので、軽く注油して近くの大淀川の赤江大橋を渡り、向こう岸の河川敷へ出発します。 
表の広い道に出て、側道の自転車通行帯(タイル貼り)でスタート。
ペダルを踏み込むと、軽い軽い!グングンしなやかに加速します。 シフト具合も好調で、舗装路では問題なしです。
今迄は余り気付かなかった、タイヤのロードノイズがウォーンと唸ってます。

数分で向こう岸に到着、まずは砂利道、草地の走行テスト、変速、タイヤのグリップも確実で安心感があります。
30分ほど草地や凸凹道を、色んなスピードで走り回り、ギアとチェインも馴染んできたので、一休みです。
平地のテストは問題なさそうで一安心しました。




すっかりリフレッシュして綺麗になった、Yosemite Competitionの全身像です。 
あとは、リストアの最終段階、土手のシビアテストを残すのみ。 


    

フロントディレイラーの位置調整だけで、セッティングは大丈夫そうです。


一休みを終え土手の斜面で最終テストです。
土手に斜めに向かってギヤを低速に落とし、谷側のペダルに体重をかけ、膝で山側へ車体を押し付けてホールドし、
バランスを取りながら斜めに土手を登って行きます。 
土手の上に着いたら、ブレーキとペダルで速度を調整しタイヤをグリップさせ、土手を斜めに降りて行きます。 
途中で車体を斜面に平行にして、バランスを取ったまま、スキーの斜滑降スタイルを崩さず、斜面の直進走行が
できるかをテストし、キャンバー走行の具合をチェックします。 
これを両方向行い、不具合がないかを確認します。。 
最後は、低いギアにして、体重を前にかけて土手をフルパワーで駆け登ります。 
土手の上からは、今度は腰を引いて体重を後ろにかけ、土手の下に飛び込むダウンヒルです。 
駆け下りたらフルブレーキで停止。 
これで一通りの不整地のシビアなテスト走行が無事終了。 
一連のテストでは特に問題はありませんでしたが、ブレーキケーブルが少し延びているので、帰ったらブレーキの遊びを調整すれば完了です。  でも終わると、草の切れっぱしや土や砂で泥まみれになり、毎回毎回の洗車が大変なのです。

という事で、色んな問題勃発も、新たな出会いや運に恵まれて何とか一件落着で、ラッキー!
でも、好きでやってるので良いのですが、ビジネスベースで考えると、商品修復の作業・人件費コストが!?
これだけのコストと手間と時間・・・、お客様に理解され満足して貰える、古物商になるのは大変です。

2回に渡り長時間、お付合い頂き、有難うございました。 ゴリケン



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2011/10/14(木)  (1)自転車古物商として第2次リストア始めました!

USED品のYosemiteComp.を入手、以下の第1次リストアを終了し、試走を楽しんでいます。 ・・・が!

1.タイヤ交換:Tioga 26'×1.9
2.消耗品交換:要交換の消耗部品、サイクルスタンド(整備・保管用)、鍵一式
3.整備点検:これは自前で、調整、注油、磨き上げ、試走など。


     

流石に往年の名車、丹下のクロモリフレームのしなやかな乗り心地と、ペダルを踏み込んだ時の加速具合が実にイイ!
砂利道、土手の昇降、キャンバー走行共に問題なく、よりシビアなコンディションの試走に入ります。
ところが、河原の土手でハードな試走中、チェーンのコマ飛びが発生、無理して力を入れ続けるとチェーン外れが。





右の3枚のチェーンリングの真ん中のギア、左下の歯を見ると丸く磨耗してるのが分かります。
他のフロントのギアも少し減って来ており、同時に交換するかな。 後輪スプロケットはまだ大丈夫だ。


3枚あるフロント変速機の、46/36/24 のギアの歯、ミドル36Tが磨り減って来ており、
坂でパワーを掛けると、時々チェーンのコマ飛び発生、外れると危険なので、
この機会に3枚のギア(チェインリング)全てと、チェーンも交換しようと思い、サイクルショップへ行って相談しました。
ところがシマノの90年代初期のパーツは廃盤になっており、入手不可との返事、何でもずいぶん前に、
足踏み部分の5穴クランクをコストの安い4穴クランクへモデルチェンジしたので、
この部分に付いている消耗品のチェインリングも4穴になり、今は作ってないそうだ。 
更に前のクランクだけ交換してもダメ、後ろのスプロケットや、ギアチェンジ用の前後ディレイラーも交換が必要!
追討ちを掛ける様に、このMTBに合う良質の駆動系の部品一式でざっと7万円弱、プラス工賃がかかるとの声が!

そうすると完全リストアには、車体の入手費用+配送料+タイヤ・消耗品交換+整備費用(自前で約10時間)
+今回の交換費を入れると、軽く原価で!、15万円近くとなり、商売の域を超えた趣味の世界となり、
とても一般のヒトには販売不可能な世界に踏み込みそうだ!

こんな逆境に陥ると、逆に増々闘志を燃やすのがゴリケンさん!

まず、自転車の駆動系のメカニズムから勉強開始、調整方法も素人が出来る、インデックス調整程度迄をなんとか理解。
部品をネットで探して、自分で取り外し作業、交換、取付け作業を行おうと思ったが、専門の工具が必要なので
これはショップに依頼したいが、今のサイクルショップでは、部品を持ち込んで、作業賃だけの儲からない仕事をする筈が無く、
昔ながらの技術を持つ「自転車屋さん」を探す所からリスタートだ。


次の週から昼の空いた時間に自転車屋さん回り、夜はネットでチェインリング探しだ。
まず、5穴のシマノのチェインリング、ネットで探しても、中古品も全く無く、海外で中古の程度の悪いのが少々ある程度。
調べると、他メーカーのカンパニョーロ等の昔からの名門メーカーは5穴だが、シマノとの互換性は全く無いのが判明し、
またまた、スタートから頓挫してしまった。

翌日は2軒の自転車屋を回るが、1軒目はママチャリ専門、2軒目はメーカー系の店で、純正部品で無ければ交換しない
ポリシーだと能書きを垂れて、敷居が高すぎて、とても無理、無理。
2日経過時点で、部品の当ても無く、交換してくれる自転車屋さんも皆無の状態で、途方に暮れる。


3・4日目は雨、ネットで規格が条件に合いそうなチェインリングを探すと、スギノというメーカーで、PCD(ねじ穴間隔)が
110mmで46T(T=Teeth)のアウターリングと36Tのミドルリングが見つかったが、互換性が不明、この日はここまで。


5日目、天気晴れ、市内をMTBで走りながら目ぼしい自転車屋さんを探し回る。
今迄の経験から、メーカー系とスポーツ車のみの取扱いの高級店は避けると、昔の職人気質の自転車屋などは、
絶滅したのか全く見つからない。
諦めて夕方、家へ向かう途中、正にイメージ通りの自転車屋さんが目の前に出現、職人気質の親父さんを期待しながら
店に入ると、30代の若者が独りでホィールを組んでいる。 
職人気質のイメージは崩れたが、今時スポークを1本1本組む作業などやるサイクルショップは殆ど無い筈、ひょっとすると。

作業の手を休めた若き職人と今迄の苦労話をして、この18年物のMTBをリストアしたいとお願いしてみる。
彼の答えは「いいですよ。 交換部品はうちの取引メーカーで入手できるかも知れないので、明日連絡します」と快諾。
MTBを預け、代車を借りて、ルンルン気分で楽しく帰宅しました。


さて、翌日の午後、待望の電話が若職人(実は店長)から掛かって来ました。
おもむろに電話に出ると、第一声は「駄目ですね、うちの取引メーカーでもすべて廃盤です。」との返事。
更に、「シマノの前後駆動一式交換なら、可能ですがどうしましょう?」と他と同じ答え。
一旦電話を切り、先日調べた部品を再度インターネットで検索、部品詳細をプリントし、更にインナーリングの
24Tを探すが全く在庫が無い、やむなくヒットしたPCDが74mmの26T、少々ギヤ比が高いが、これに決定!
これも印刷して若店長の店へ急ぐ。


若店長に会うやいなや、「こちらで探した部品の規格をチェックして!」といきなりお願いモード。
相手も只ならぬ雰囲気にたじろいで、プリントした規格と写真をチェックし、「写真と規格を見た限り、大丈夫そうだ。」との返事。
但し、使ったことが無いので、現物合わせの段階で、部品が干渉して取付けできない可能性がある。との返答。
部品代も交換より遥かに安いので、ここは決断、「取付け不可なら当方で責任持つので、やって下さい!」とお願い。
先方も、「それではやってみましょう。」との返事、あ〜、良かった。 
取り合えず、事態が前進したのは間違いない。
部品を注文すると、1箇所では賄えず、2箇所へ分割注文となり、すべて到着は20日過ぎの予定。 
さてどうなりますか?乞うご期待!
ご拝読お疲れ様! 24日の週に結果を報告予定です。 

第2話へ、つづく・・・・・  ゴリケン



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