結婚のお知らせ

00/11/18 カネヤンと文子より




  突然ですが、兼城明男と久世文子からの報告、です。
 私たち二人はこの夏、結婚しました。
 長年”ヤモメ”だったカネヤンと”バツイチ”の久世さんの人生の再出発です。
  
 「え〜っ!なんでその組み合わせなの?」と、ビックリする人がほとんど
でしょう。 わかります、当人たちが不思議がってるくらいですから。

 附小、附中、大宮、と同じ道を歩んできた”同級生同士”ということになり
ますが、実際に一緒だったのは、小学校の5、6年、山下辰男先生のクラス
の時だけ。二人とも、会話らしい会話をした記憶もなく、一緒に遊んだことも
なく、ましてや、遠くから淡い恋心を抱いていた、なんてことはさらさらない、
全く普通のクラスメートにすぎませんでした。
 
  長いこと地下に潜伏?していたらしい、と、まことしやかに噂されていた
カネヤンが20数年ぶりに初めて同窓会に顔を出し、懐かしい久しぶりの面々
に再会。その中のひとりに久世さんもいました。 カネヤンはそれなりに彼女
のことをちゃんと覚えていたのに、彼女の方は、「そう言えばこんな人がいた
なあ」程度の記憶だったようです。
 
  たまたま、住まいが同じ横浜で、しかも車で20分足らずのところ。
カネヤンは”脱サラ”で自動車のタイヤ販売業を営んでいる。久世さんの車、
それなりのポンコツ車。これが縁。タイヤ交換やらメンテナンス、車検などの
相談にはうってつけ、必然的に会う機会が増えることになった。人なつっこい
カネヤンと久世さんの性格からか、世間話をするうちに、なんだか昔から友達
だったような親近感が生まれました。
 
 その後も同窓会で顔を合わせたり、数人のグループで、一緒に山歩きなどを
楽しむうちに、仲間たちとの屈託ない会話、交流の中で お互いの距離が縮まっ
ていったわけです。
 
  同級生だった、ということは再会のきっかけにすぎませんでしたが、同じ
宮崎で生まれ育ち、お互いの素性がわかっている、友人達が共通している、
話題に共通性がある、などは大事なことでした。
  この歳で、もう一度、男と女が出会い、お互いを理解し合うのは簡単じゃ
ない。そんな二人にとってこれは貴重なきっかけでした。ありがたいことです。
 
  カネヤンは、妻を事故で亡くしてから15年、独身生活。
「亡くなった奥さんを想い続けてずっと独身を通してきたんじゃないか?」
などと勝手な推測をされたりもした。だが、そんな美しい話じゃなかった。
本当に一緒になりたい、人生のパートナーにしたいと思える人に出会えたら、
いつでも再婚しようと思っていました。
ただ、今まで、そういう相手に出会わなかっただけ。  

 独り身が寂しかったわけでもなく(むしろバイクのツーリングなどいろいろと
自由を謳歌していた)、娘の母親になる人を求めていたわけでもない。
 子育ても、それなりに楽しんでやってきたし、社会人になった娘とは、お互い
の生き方を尊重し合える、いい父娘の関係ができている、と思っている。
 
  久世さんの方は、長年さんざん悩んだ末、娘たちが成人するまで待っていた、
いわゆる熟年離婚、です。
 夫婦のそれぞれの考え方、生き方が時間の経過の中ですれ違い、食い違いが
修復出来ないところまで拡大し、お互いのこれからを考えての、協議の上での
離婚だったようです。 

  がまんして、あきらめて、開き直って、形だけの結婚を続けた末に寂しい
老後を迎えるよりも、今からでも遅くはないから自分の納得のいく人生の
終わり方をしたい、という方を選んだ彼女の勇気ある決断は、生来の楽天家が
成せるワザとは言え、すごいことだと思いました。
   
 あの明るい元気な彼女の雰囲気からは、そんな苦労のかけらも感じられませ
んでした。
 が、その大きな山を乗り越えたことで、残りの人生を前向きに生きたい、
という思いを強くしたようです。

 そして、できれば年老いたときに、お互いいたわりあって寄り添い、やさしい
気持ちになれるパートナーにめぐり会って、残りの人生をのんびり歩けたら、と
いう夢を、今さら無理かも、、と、どこかであきらめつつも、明るく笑って過ご
していた久世さん。 そんな時、このカネヤンと出会った、というわけです。
 
  過去を振り返って、あれこれ後悔するよりも、これからの残り少ない時間を
どう過ごそうか、とワクワクする方が、ずっといい! と思える、何事にも前向
きの考え方が、私たちふたりの共通した価値観なのかもしれません。
 
  結婚しました!と、大騒ぎするには、こっぱずかしい歳ですし、ふたりの柄
でもないので、当然のように、結婚式も披露宴も新婚旅行もナシでした。
 そんな私たちのために、ごく親しい友人たちが、「よかったね。おふたりさん!
の会」(10月7日)というのをを開いて、お祝いしてくれました。
  義理でも、お世辞でもなく、心から「よかったね!」と喜んでくれる、
お互いのすばらしい友に改めて感謝しました。
 
  その会に出席してくれた、小生と彼女のそれぞれの娘たちが、期せずして同じ
ように「これで、この先の親のことを心配しなくてすむので、ホッ!とした。」
と、子供としての本音をのぞかせながらも、私たちのことを祝福してくれたのは
嬉しいことでした。
 
 という訳で、長くなって申し訳ありませんでしたが、結婚の報告を終わります。
  
  なんとなく私たちのことを噂に聞いて、あれこれワイドショーのネタの如く、
 ある事ない事を酒の肴にされるよりは、直接、当人の方から報告した方がいい、
と考え、みなさんにメールを送った次第です。

                                                         平成12年11月18日
   
      兼城 明男
        文子
                 222-0034 横浜市港北区岸根町 504-9
                           TEL 045-413-1516

  PS:この件については今日開かれた関東地区の附中同窓会の場で発表しました。
    





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